行商レポート vol.23:Ten Thousand Gallery

courtesy of Tomohiro Nakagawa, Ten Thousand Gallery, gemba-firm and SPIRAL/Wacoal Art Center
※当ブログで使用している画像の無断転載を禁じます。

テン・サウザンド・ギャラリーのギャラリー紹介は こちら から
※中川さんのブログ等によると、母体である万画廊とテン・サウザンド・ギャラリーの出展内容を設営当日に入れ替えたようで、それでギャラリー紹介の画像が万画廊と逆になっています。
テン・サウザンド・ギャラリーに関しては撮影した全ての画像を当記事に掲載しています(出展者リストとして PHOTOSTREAM にも載せています)


万画廊の新しいレーベルであり、直前に出展の決まったTen Thousand Galleryからは、只今万画廊で個展開催中の中川知洋さんが出展。曇っている様で光を孕んでいるような不思議な色彩、不思議な体格を持ったひとや動物、その中でも一角獣など象徴的な存在も描かれているのですが、キュートにデフォルメしたような幻想的な世界だなぁと思っていたら、中川さんご自身は国際幻想芸術協会なる組織に名前を連ねているので、幻想世界をキャンバスにアクリル絵具で現出させているのは間違いないようです。

ぶたちゃん可愛い〜〜〜!!!(写真4枚目参照)

「幻想芸術」(=ファンタスティックアート)をウィキペディアで調べると、「幻想絵画」ページの中に載っているファンタスティックの意味に、「極めて良いこと。魅力的で楽しいこと」と載っています。確かに「極めて奇妙で魔術的」に見える、「想像上の生き物や場所、あるいはそういったことに関する物語」(ウィキペディア同ページより)が描かれているようにも見えるんですが、中川さんのく作品群はシュールな存在感という限定された枠組みを超えて、また、落ち着いた色彩からは意外な程に、鑑る側の想像力を喚起し、誰でも楽しめるものとなっているように感じました。画面の中にいるそれぞれの存在は、もしかしたら下敷きに宗教芸術があるかもしれませんが、アイコンという言葉を用いる程にはキャラクター性を持っているとは個人的には感じませんでした。でも、それが却って効果的だったのか、某かの価値観に縛られず、それぞれが、キャンバスの中を動き回りこちらに語りかけてくる自由さを持っているようにも思えたりも。中部圏にお住まいの方は個展まだ続いていますので(5月1日まで)、是非ご覧あれ。ぶたちゃん可愛いなぁ。