花影抄

花影抄は、東京・根津にあるギャラリーです。「現代作家のつくる根付」を中心に、手の技にこだわった美術・工芸品を取り扱っています。昔から残る美術や工芸、民芸・・そういったものが、未来に向かってどのような形で残りうるのか、また「職人技」という言葉で語られるような人間の手の技が、現代でどれだけ力を持ちうるのか、模索しています。

今回の「行商・ギャラリーサーカス」では、超絶技巧の張り子作家・荒井良を中心に、展示を構成します。根付関連の作家からは、伊多呂・森謙次・永島信也(伊多呂は、細密平面作品を出品予定)の3名を選びました。そして平面の作家では、小田隆を紹介します。小田は、生物の解剖学的な知識を持ち、その巧みな描写力によって、数多くの動物関係の書籍などに描いてきた作家です。現代の絵師とでも言えると思います。人が対象を描いていく行為、そのものの魅力を放つ作品です。

「白沢」

荒井良「白沢」, 2010年, 張り子(紙・胡粉・彩色), H30 × W27 × D11 cm


小田隆「八咫烏」

小田隆「八咫烏」760 x 280 mm アルシュ紙にチャコールペンシル、アクリル

森謙次「要石」

森謙次「要石」4.7 × 3.7 × 2.5 cm 黒檀・鹿角・白蝶貝・水牛角

出展作家
1. 荒井良
2. 小田隆
3. 永島信也
4. 伊多呂
5, 森謙次

*今回の会場で、チャリティーにて、荒井良作品集「化けものつづら(木耳社)」のサイン本と、齋藤美洲著「根付を楽しむ(日貿出版社)」を販売することとなりました。出版社の方々のご協力も得てのことです。そして、この書籍販売で出る利益(販売マージン)のすべてを、今回の地震で被災された地域への寄付金とさせて頂くことに致します。

荒井良は、4/1〜3 の午後1時〜6時まで、会場にてサインをする予定です。宜しくお願い申し上げます。(在廊時間以外でも、サイン本の販売はありますので、ご都合のよろしい時に是非、お出かけ下さい。)

花影抄