行商レポート vol.14:Lower Akihabara.

courtesy of each artist, Lower Akihabara., gemba-firm and SPIRAL/Wacoal Art Center
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増保美術とギャラリー小暮が協同で設立したギャラリーという事で、日本画及び日本画に影響された作家を紹介しているイメージが強いギャラリーです。何がどういう事かって、両ギャラリーを検索して頂ければ分かるかと(人任せ)実際はジャンルや世代を問わず良い作家を紹介しているギャラリーなのですが、今回行商に出展された作品の多くは世界観と技術の両面において、日本的な、日本の美術に基づいている様に思えました。ですが、どれも良い意味で一癖も二癖もある作品ばかり。それぞれの作家が影響を受け大事にしてきた価値観の本質を引き継ぎつつも、あるひとつの在り方に囚われず、挑戦的に刷新していく求道者達が集まったブースからは、一種異様な迫力が漂ってました。落ち着いた色彩の作品が多かったので華やかさとはまた違いますが、初回で探り探りな部分もあるフレッシュなフェアをセレブレイトしている様な雰囲気を、平均して大きめだった出展作品から勝手に感じていました。

今すぐに名前と作品が一致するのは、ユニークな表情を持った風神雷神を描く瀧下和之さん、その色彩から見ただけでは水墨画である事が分からない面白さのある山口英紀さん、妖艶ささえ感じる狐の様な動物が描かれた三田尚弘さん、羅展鵬(ローチャンペン)さんは、独特のトーンで印象的な女性の顔を描いています。アップだし、片方は牙が生えてるしね。赤く尻尾に紋々を背負った猿の立体に、狐火を纏っている浮世絵の様な女性など、特に目を引いた作品なのに、文字で記録を取っていなかった為に作家の名前まで覚えていなかったりします。誠に申し訳ない。後で聞いておきますね。